楽毅(1〜4)

戦国時代の名将、名宰相の列伝。

著者のここ最近読んだ作品の中では白眉の出来。孟嘗君好きの著者の好みが出過ぎている点は若干気にはなる(この作品に限った事ではなく、この時代を著者が書く際にはほぼ必ず孟嘗君について言及されている)が、晏子以来の面白さだった。管仲の列伝は他の物語でも良く出てくるが、楽毅は中々無かった点でも面白かった。

三国志の評価で良く出てくる管仲、楽毅という名前で、文武両道に長けている人物の好例としてよく挙げられるが、その生涯についてはポイントしか分からず、斉を征服したくらいしか知らなかった。斉を征服した割には、その後の歴史でも斉は余命を保っていたし、状況がイマイチ掴めていなかったが、この本を読んでその辺りがすっきりした。

この時代の人物はどの人を取り上げても面白い。本来歴史書等をしっかりと読んで知るべきなのかもしれないが、多少の虚構が混じっていたとしても、小説の題材となって知る方が心に残る。

楽毅が生きた時代の主軸である孟嘗君と時代が被っており、絡みがあることは致し方ないが、好みが露骨に出ているところが少し残念。

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