名古屋 – 鳥栖

安定感抜群の試合展開で3-0の完勝。鳥栖の熟成度が上がっていないところにも助けられてはいたが、見ていて負ける気配は感じられなかった。

久々に瑞穂で観戦。夏休みだし混むだろうなと思いつつ、2時間前なら大丈夫と多寡をくくったのが失敗。バックスタンド側の入場で過去最長の入場前の列に並ぶことになってしまった。入場位置からずっと行列は続き、ゴール裏側の入場位置や出店が余裕で見渡せる山﨑川沿いの道まで並んでいた。まだ良い席には座れたので良かったが、フェルナンド・トーレス効果もあったかもしれない、19,646人の入場者だった。

試合は序盤からグランパスペース。ジョーのいない中というところがプレビューでは強調されていた。中断明けの好調さの最も大きな要因だったので、その点を試される試合だった。

前半、児玉と金井でサイドを完全に制圧できていた。前半は左サイドがバックスタンド側だったので、テクニカルに突破していくところ何度も観られて楽しかった。特に児玉がすごかった。相手を完全に翻弄していた。DAZNだと選手のアップの映像になると苛ついてしまうが、こういう生のテクニックを観てしまうと、寄せの映像を見るのも悪くないかもと思ってしまう。先制点は、このコンビから金井が抜け出して、ゴール。瑞穂は陸上トラックがある割には、近くで観られるのが良い。DAZNやトヨタスタジアムの上の方から見るのとは違う迫力がある。

2点目は交代で入った和泉がゴール。和泉もよく飛び込んではいたが、エドワルドネットのラストパスで勝負あり。多分練習しているパターンなんだろう、美しい展開だった。

玉田も精力的にピッチを動き回り、アクセントをつけていたし、シャビエルは相変わらず献身的なプレイをしている。この献身的な動き、特に玉田が調子を上げていることがジョー以外の好調の要因の一つ。ここが徹底できているので、ボール回しの回転が上がっている。相手のパスミスが起点ではあったが、3点目はこの二人の連携から最後に前田が決めた。

試合としてはほぼ完勝。大阪に続き、降格圏内同士の試合に勝ったことは大きい。変なハラハラ感が軽減された喜びは大きい。

ただまだ課題に感じるところはある。まず、ディフェンスの際、両サイドでペナルティエリアのちょっと外側で相手がボールを持っているとき、ボールチェックに誰もいかない時が散見される。この試合だけではないし、誰が行くべきということでもないが、この点は観てて少し不安に感じる。

後は夏の補強に大成功したところは嬉しいが、反面開幕からの選手の底上げが見られないのが残念。和泉も戦略的に途中投入をしているようだが、先発で出るだけのクォリティを出して欲しいところ。青木、佐藤、櫛引あたりには突き上げて欲しい。

鳥栖は補強したメンバーの融合がまだ進んでいない様子。単発の動きが多く、フェルナンド・トーレスが積極的にシュートを打つ等していたが、それほど怖さが感じられなかった。

ただ、走っている姿はかっこいい。遠目から見ても、トーレスだとはっきりと分かる。それを見るだけでも価値があるとは言い過ぎかもしれないが、某漫画にあったような頭の位置がしっかりと固定されて目線がブレそうにない走り方で、姿勢が良い。

そのトーレスを見た後に金崎を見ると、ドタバタした印象を受けてしまう。金崎は若い時の動きの軽やかさが印象に残っているので、余計感じてしまうのかもしれない。若い時よりも遥かに体が大きくごつくなってはいるので、力強さは相当感じられはしたが…

何にしろ生で観戦する楽しみを色々感じさせてくれた満足の一戦だった。

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